モルタル壁のひび割れを放置すると危険!補修方法と原因を解説

築年数が経ったモルタル外壁の自宅に住んでいる方の中には、外壁のひび割れに悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、モルタル外壁のひび割れの原因、放置することで起こるリスク、補修方法を具体的に解説することで、安心して安全に自宅をきれいな状態で維持できるようサポートします。

モルタル改修工事

□モルタル壁のひび割れの原因

モルタル外壁に発生するひび割れの原因は、大きく分けて3つあります。

1: ドライアウト現象

モルタル外壁は、施工直後は多くの水分を含んでおり、時間をかけて乾燥していきます。
しかし、直射日光や強風にあたると、水分が急激に蒸発し、モルタルが収縮するスピードが早まってしまい、ひび割れが発生しやすくなります。

2: 塗装の劣化

モルタル外壁は、セメントが主成分で、水分が染み込みやすい性質を持っています。
そのため、表面に塗装をして防水性を高めていますが、紫外線や雨により日々劣化が進み、10年ほどで防水性能が低下してきます。
モルタルは水が染み込むことで膨張し、乾燥すると収縮するため、この繰り返しによってひび割れが発生しやすくなります。

3: 自然災害

地震や台風などの強風による衝撃は、モルタル外壁に大きな負担をかけます。
モルタル外壁はシーリング材が使われていないため、衝撃をすべて受けてしまい、歪みが生じてひび割れてしまうのです。

これらの原因によって発生したひび割れを放置すると、雨漏りやシロアリ発生、さらには外壁の落下によるケガや事故のリスクも発生します。

□モルタル壁のひび割れの状況別の補修方法を解説

モルタル壁のひび割れの状況は、大きく分けて3つのパターンがあります。
それぞれの状況に合わせた適切な補修方法を解説します。

1: 細かいひび割れ(ヘアクラック)

幅0.3mm以下、深さ4mm以下の髪の毛のように細いひび割れのことを言います。
初期症状で、緊急性も低いためすぐに補修が必要というわけではありませんが、時間の経過とともにひび割れが大きくなるため、定期的な確認が必要です。
ヘアクラックの補修方法は、シーリング材を塗り込むことで、隙間を埋めてモルタル外壁に密着させます。
シーリング材は防水性と弾性があるため、雨水の侵入を防ぎ、建物の動きに追従してひび割れの拡大を防ぎます。

2: 大きなひび割れ(構造クラック)

ヘアクラックよりも大きいひび割れで、放置すると家全体に深刻な影響を及ぼすため早急な補修が必要です。
構造クラックの補修は、以下の手順で行います。

・ひび割れ箇所をグラインダー等で削り、接地面を広くします。
・ほこりを除去します。
・プライマー(下塗り塗料)を塗布します。
・シーリング材を塗り込みます。

3: 剥がれ落ちている(爆裂)

モルタル外壁のひび割れが進行すると、内部の鉄筋が雨水に濡れ、錆びて膨張し、モルタル外壁を内側から破壊する「爆裂」という症状が起こります。
爆裂が起きると、モルタル塗装が大きく剥がれ落ち、鉄筋がむき出しになるため、建物の耐久性に悪影響を及ぼすだけでなく、落下した外壁によるケガや事故の危険性も高まります。

この状態は早急な補修が必要です。
爆裂の補修方法は、以下の手順で行います。

・爆裂が起きた箇所のモルタル外壁を除去します。
・ほこりを除去します。
・鉄骨のサビを除去し、サビ止め処理を行います。
・プライマー(下塗り塗料)を塗布します。
・樹脂モルタルで充てんして成形します。

外壁改修工

□まとめ

モルタル外壁のひび割れは、放置すると雨漏りやシロアリ発生、さらには外壁の落下によるケガや事故のリスクにつながるため、早めに対処することが重要です。
ひび割れの状況に応じて適切な補修方法を選び、安全できれいな状態の自宅を維持しましょう。
本記事がモルタル外壁のひび割れについて理解を深める参考になれば幸いです。

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