外壁塗装の塗料について説明します。

 塗料はその建物に合ったものを使うことがベストです。 そして細かく言うと日当たりや周囲の環境など劣化・腐食具合が変わってきます。 例えば海が違いと塩害の為劣化が早まりますし、森林が違いとコケやカビが広がりやすいのです。 そこを十分に判断し、検討したうえでどの塗料を使うかご提案させて頂いてます。 あとは職人の技術も大きく関わってきます。 腕が悪いと塗料密着が悪く長持ちしないなど様々な影響があるのです。 ハヤトリフォームとしては、お客様に1からしっかりとご相談、ご説明しますので安心してください。

塗料の種類:『下塗り塗料』と『仕上げ塗料』

下塗り塗装とは仕上げ塗装前に施工するものです。 施工することにより、建物との密着度を上げたり耐久性耐候性を上げて長持ちさせます。 化粧で言うところの下地と仕上げですね。

1.「下塗り塗料」は壁材に合わせて、分類されます。

 

・サイディング壁

 外壁に張る仕上げ用の板材のことを「サイディング」や「サイディングボード」といいます。 新築から10年以内に塗替えが大事。過ぎると色を変えないとダメ。 お客様の中で半分ぐらいがサイディング壁です。 シーリグ材の取り替えを行い長持ちさせる。いくらいい塗料にしてもここがダメだと全部だめになる。 サイディングは下地の状態を見極めて、下地処理をして、下塗り材を見極める。

サイディング壁。よく見かけますよね?
こちらが浸透シーラー。ETERNITY(エタニティ)です。

・モルタル壁

 モルタル壁とはセメント・砂・水を練り混ぜたモルタル材を使った壁材です。 耐久力が非常に高いのでひび割れさえ注意すれば問題ないといわれてます。 しかし日本は湿気が高いのと四季があるため壁の収縮によりメンテナンスが必要になります。 定期的に下地調整と塗装をすると長持ちします。

モルタル壁。築40年程度のお家に多いですね。

こちらが浸透造膜プライマーで最も有名な『ETERNITY ex1』です。
このように傷んだ壁には?
微弾性フィラーという塗料を使用することもあります。

・ALC壁

 ALCパネルとは軽量気泡コンクリートの壁材です。耐久性は高く空気層があるので断熱性も高いです。 デメリットとしては目地が多いのと防水性が低いので表面の塗料をしっかり保たせる事が大事です。 コーキングも打ち替えまたは打ち増しを行います。 なので定期的なメンテナスも必要になります。

今も昔もひそかに人気の壁です。

・木の壁

 直接外に出ているところは腐食しやすいため、防腐剤入りの塗料を塗ると長持ちします。 こちらも表面が劣化してくるため、定期的にメンテナンスする必要があります。

・トタン・ガルバニウムの壁

 金属はメッキ加工しています。 しかし長期的に放置するとメッキが剥がれたり劣化し、錆びてきます。 それまでにメンテナンスをしないと穴が空き雨漏れの原因になります。

ガルバニウム。オシャレなお家で時々見かけますね。
鉄に対しては、サビ止め効果の入ったプライマーを使用します。

・コロニアル屋根

 最近増えてきたスレート屋根です。 安価で薄く丈夫、工事施工しやすいとメリットがあります。 ですが、デメリットもあります。 メンテナンスを定期的にしないと劣化のスピードが上がり雨漏れの原因になるのです。 屋根は表面劣化しやすいので洗浄で汚れを落として塗装すると長持ちします。

コロニアル屋根
傷んだ屋根には、弱溶剤2液型の浸透造膜プライマーが最適です。

2.「仕上げ塗料」は「耐候性」と「機能ごと」に分類されます。

 お客様の要望に合わせて様々なプランから選ぶことになります。 塗料の種類により耐久性耐候性が変わってきます。 保証制度の年数も変わってきますので大切に考えて下さい。

無機ハイブリッド塗料

 一番長持ちすると言われている塗料は「無機ハイブリッド塗料」というものです。無機とは石のような無機物を指していますが、ゴムと石を比べてたら、石のほうが硬いのはおわかりいただけますよね。そのようなイメージから、現在では「無機ハイブリッド塗料」が一番長持ちすると言われています。各塗料メーカー耐候性として20年前後を提示しており、施工店の保証制度でも15年前後が提示されています。

 ただし、この無機ハイブリッド塗料で施工する方々は、現時点では全体の10%前後。費用面がお高いこと等が挙げられますし、たとえ20年間長持ちしても、デザインは変えたくなるからだと思います。

各社塗料メーカーの無機ハイブリッド塗料製品(外壁用)

塗料メーカー名塗料製品名
プレミアムペイントNo.1
エスケー化研セラミタイトペイント
日本ペイントダイヤモンドコート
関西ペイントムキフッソ
アステック無機ハイブリッドコートJY
菊水化学工業無機ガードZ
水谷ペイント
ロックペイントパーフェクトセラミックトップF
大日本塗料

フッソ系塗料

 次はフッソ系塗料です。「フッソ系塗料」は、昔のアクリル系塗料の3〜4倍程度の耐候性があり、塗料の中で一番長持ちすると言われていました。要するには、フッソ系の化学結合(蛍石)のほうがアクリル結合や、シリコン樹脂のシロキサン結合よりも強いため壊れにくい、だから塗膜が長持ちするという方程式になります。

 お選びいただくお客様は、市場全体(日本建築塗装職人の会調べ2020年4月現在)でも10〜15%前後となっております。

各社塗料メーカーのフッソ系塗料製品(外壁用)

塗料メーカー名塗料製品名
プレミアムペイントNo.1
エスケー化研セラタイトF
日本ペイントデュフロン4Fルーフ
関西ペイントアレスセラフッソ
アステックマックスシールド1500F-JY
菊水化学工業ビュートップフッソ
水谷ペイントパワーフロン#2200
ロックペイントサンフロン
大日本塗料ビューフッソ

シリコン塗料

 いわずと知れた人気塗料がシリコン塗料です。塗装業界でも全体の70%程度はいまだにシリコン塗料が現状であり、ハヤトリフォームでも、今もシリコン塗料をお選びいただくお客様が多いのが現状です。

 特にシリコン塗料の人気は、シリコン系樹脂という安定的な性質の樹脂が特徴であること、適度な耐候性やつや光沢感が高級感があるということ。予算もお手頃であることなどから根強い人気です。

 また、最近のデザイン塗装の流れでも、次の塗替えを期待する反面コストを抑える意味でもシリコン系塗料をお選びになるお客様が増えています。

各社塗料メーカーのシリコン塗料製品(外壁用)

塗料メーカー名塗料製品名
プレミアムペイントNo.1
エスケー化研クリーンマイルドシリコン
日本ペイントファインシリコンフレッシュ
関西ペイントセラMシリコン
アステックマックスシールド1500Si-JY
菊水化学工業ビュートップシリコン
水谷ペイントパワーシリコンマイルドⅡ
ロックペイントユメロック
大日本塗料Vシリコンマイルド
塗料選びワンポイント!

 また、壁はシリコン、屋根にはフッソとオススメする塗装業者も時々ありますが、ハヤトリフォームでは、35年間の経験則上、 フッソなら屋根・壁フッソ。シリコンなら屋根・壁シリコンという 『屋根・壁セット』で施工することをおすすめしています。なぜならば、おおよそ同じ時期に、次の塗替え時期を迎えるほうがコスト面でもお得と思っているからです。

断熱塗料

 そして、断熱塗料です。「断熱塗料」「遮熱塗料」等といろいろ言葉が出てきますが、ハヤトリフォームでは、一般のお客様に対しては『断熱塗料』で統一しています。言葉尻よりも「わかりやすさ」が大事ですもんね。

 「断熱塗料」で有名なのは、断熱塗料の草分け的な存在だった『ガイナ(GAINA)』ですが、発売されてから15年以上経過した今は、ガイナを超える塗料も次々に出てくるようになりました。そして、一昔前までは怪しい眉唾塗料だった「断熱塗料」が、今は一般塗料の仲間入りを果たしています。(2020年4月現在)

 効果としては、屋根・壁に塗装することで、夏には5-7度前後温度が下がり、冬も魔法瓶のような効果でお家の中が暖まると言われていますが、まさにその通りになります。

 費用面はフッソ系塗料クラス以上になるため、高級塗料クラスに属しますが、体感できる塗料ですので良い塗料で施工してもらった感は満載です。

 また、断熱塗料の効果は色彩でも変わります。つまり、淡い色合いのほうが太陽の日差しを反射する断熱効果が発揮されますので、断熱塗料用のデザイン塗装も重要な点になりますね。

各社塗料メーカーの断熱塗料製品(外壁用)

塗料メーカー名塗料製品名
プレミアムペイントMagic(マジック)
日進産業ガイナ
エスケー化研クールタイト
日本ペイントファインサーモアイウォール4F
関西ペイントドリームコート
アステックスーパーシャネツサーモ
菊水化学工業キクスイガイナ
大日本塗料エコクール

 以上が塗料のご説明となります。ただし、ハヤトリフォームでは、お客様は塗料については細かな点までご理解くださらなくて良いかと思っています。(時代によっても変わりますし、メーカーごとにそれぞれ訴求していることが違いますし、また施工店ごとに自分たちの主張が違いますので。。。)

 ただ、言えることは、「塗料」は料理で言うと「食材・材料」のようなものです。いくら良い「食材」を扱ったとしても、腕が悪いコックさんでは美味しい料理はできませんよね。一方で、仮に「一般的な食材」でも、腕の良いコックさんが扱えば、一流の料理が出来上がりますよね。
 腕が良いか悪いかは、天性の感覚もありますが、やはり、コックも塗装技術者も原点は経験が大事
だと思います。

 ですから、塗料については大枠をご理解していただくことができたら、あとは、創業以来35年以上の私たちハヤトリフォームに安心してお任せくださいね。

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