家を持つことは多くの人の夢ですが、その家を長持ちさせるためには外壁塗装の知識が不可欠です。
特に、外壁塗装の耐用年数が30年という情報を耳にしたことがある方の中には、その真偽に興味を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、外壁塗装の実際の耐用年数と、30年間放置した場合のリスクについて解説します。
□外壁塗装の耐用年数は本当に30年？
＊耐用年数の実態
外壁塗装の耐用年数が30年とされることがありますが、これは一般的な状況下では見られない数字です。
実際には、塗装の耐用年数は10〜20年が一般的です。
塗料メーカーがする劣化試験は、実際の環境を完全には再現できていないため、公表される耐用年数はあくまで理想的な条件下のものと考えるべきでしょう。
＊塗料メーカーの試験方法
塗料の耐用年数は、主にキセノンランプを用いた促進耐候性試験によって決定されます。
しかし、これは実際の自然環境下での劣化を完全には表していません。
したがって、塗料メーカーが公表する耐用年数は、実際の環境下での耐用年数とは異なることを理解することが必要です。
＊現実の耐用年数
現実には、塗料メーカーが公表する耐用年数よりも短い期間で外壁塗装を再施工する必要があります。
これは、実際の気象条件や建物の立地条件など、多くの外的要因によって左右されるためです。
□30年外壁塗装を放置すると起こるリスク
1.雨漏りのリスク
外壁塗装のメンテナンスを怠ると、外壁のひび割れやコーキングの劣化は避けられません。
これらの問題は単なる外観上の問題に留まらず、雨水が建物内部に浸入する原因となり、雨漏りを引き起こすことがあるのです。
雨漏りは、壁紙の剥がれや内壁の変色といった内装の損傷をもたらすだけでなく、家具や家電製品にも損害を与える可能性があります。
2.腐食問題
外壁の劣化による雨漏りが内部構造に及ぶと、木材の腐食は避けられない結果となります。
腐食した木材は、その強度を失い、建物全体の耐震性に重大な影響を及ぼすのです。
また、腐食は見た目にも影響を及ぼし、家の資産価値を大幅に減少させる要因となり得ます。
定期的な外壁塗装は、美観を保つだけでなく、家の構造的な安全性を維持するためにも必須の対策です。
3.シロアリ被害
外壁のひび割れからのシロアリの侵入は、家の寿命を縮める大きなリスクです。
一度侵入したシロアリは、家の木材を食い荒らし、家の構造的な強度を徐々に低下させていきます。
シロアリ被害は、単に修復費用がかさむだけでなく、家族の生活空間を脅かし、最終的には家全体の取り壊しを余儀なくされることもあります。
定期的な外壁塗装と合わせて、シロアリ防止策を講じることは、家を守るために非常に重要です。
□まとめ
この記事では外壁塗装の耐用年数に関する疑問に答え、30年間放置するリスクを明らかにしました。
耐用年数は10〜20年が現実的であり、定期的なメンテナンスが不可欠です。
外壁塗装は家の美観を保つだけでなく、家の構造を守るためにも重要な役割を果たします。
適切な時期に塗装をすることで、家を長持ちさせられるでしょう。
