「外壁が色褪せているが、放置しておいても良いのだろうか」
このような疑問をお持ちの方から問い合わせを受けることは少なくありません。
実際、塗料が色褪せや変色を起こしている場合は、劣化が始まっている恐れがあり、リスクが潜んでいます。
今回は、外壁塗装の色褪せの原因やその対策について詳しく解説します。
□外壁塗装の色褪せを放置するリスクについて
遠くから見た時に古く感じるような建物の大半は、外壁の色褪せを起こしています。
この色褪せを起こした場合、見た目が悪くなるだけでなく、塗料の劣化が進んでいる可能性があります。
まず、塗料の色褪せとは元の状態の塗料の色よりも薄くなっていたり褪（さ）めていたりする状態のことを指します。
色褪せは汚れではないため、掃除をしただけで取り除けず、元の状態に戻すには塗料を再塗装する必要があります。
最初の塗装から10年程度が経過すると、色褪せが起こりやすく、これが見つかると塗り替えのタイミングと言えます。
色褪せを起こした外壁は、塗料の膜である塗膜の機能が低下していることが多く、建物全体の劣化を引き起こすリスクがあります。
建物に浸水することを防ぐためにはなるべく早急に対応する必要があります。
□外壁の色褪せや変色が起こる原因とは
先ほどは外壁の色褪せのリスクについて解説しました。
ここからは色褪せが発生する具体的な原因について解説します。
1つ目に考えられる原因は経年劣化です。
外壁の塗料には太陽の紫外線や雨風から外壁そのものを保護する役割があります。
その分、一定の年数が経つとダメージが蓄積し、塗料に含まれている顔料に変化が現れます。
そのような変化によって劣化が起こり、色褪せや変色につながります。
2つ目に考えられるのは施工不良です。
塗装後10年以上が経過している場合は、経年劣化である可能性が高いですが2年ほどで色褪せや変色がみられた場合は施工不良の恐れがあります。
塗料に何かしら問題があった際にもみられる症状であるため、数年で色褪せや変色を起こした場合は施工会社に問い合わせることをおすすめします。
3つ目に挙げられる原因はブリード現象です。
ブリード現象とは外壁に用いられるコーキング剤が経年劣化によって漏れ出たりはみだしたりして、そこに汚れが付着することを指します。
この上から塗装をそのまま行ってしまうと、塗装面に可塑（かそ）剤が溶け出して黒く変色する可能性もあります。
4つ目の原因はコケやカビが発生している場合が挙げられます。
太陽の光が差し込まない日陰では、湿度が高まりやすく、コケやカビが繁殖しやすくなります。
コケやカビ、藻などが生えてしまうと壁材は緑色に変色してしまいます。
5つ目は錆の発生です。
防水機能が低下していると、外壁が錆びてしまうことがあります。
また、窓枠が錆びを起こしていた場合、雨水とともに錆びが流れて変色してしまうこともあります。
これらのことが原因で色褪せや変色が引き起こされていることが多いです。
□外壁の塗り替えタイミングとは？
ここまで、色褪せのリスクや原因についてご紹介してきました。
ここからは外壁を塗り替えるべきタイミングについて詳しく解説していきます。
基本的に塗膜は段階的に劣化が始まっていきます。
1つ目の段階として、変色や色褪せがみられるようになります。
紫外線の影響を受け、劣化が始まった塗料は色が変色していきます。
2つ目の段階としてチョーキング現象が発生します。
外壁を触ると、白い粉が手に付着することがあります。
これはチョーキング現象と呼ばれるもので、防水効果が低下した外壁にみられる現象です。
防水機能が低下し始めているため、建物に水が浸入するリスクがあります。
3つ目の段階はひび割れの発生です。
クラックとも呼ばれるひび割れは、文字通り外壁が劣化して割れている状態のことを指します。
ここまできてしまうと、ひび割れている場所から水が浸入する可能性は非常に高いといえます。
4つ目の段階は剥がれや浮きの発生です。
剥がれや浮きを起こす段階まで来てしまうと、住宅を守る目的で塗られていた塗料の意味はほとんど失われています。
防水機能も大幅に低下しているため、雨漏りを引き起こす可能性も高いといえるでしょう。
3つ目から4つ目の段階に差し掛かってしまうと家に水が浸入し、外壁そのものや家全体に被害が及んでしまう恐れがあります。
柱や基礎部分が腐食してしまうと家全体の強度も下がってしまうため、大変なことになってしまいます。
このような事態を避けるためにも、変色や色褪せ、チョーキング現象が確認できたタイミングで塗り替えを検討されることをおすすめします。
□まとめ
今回は外壁塗装の色褪せについてご紹介してきました。
色褪せは劣化の初期症状である可能性が高く、発見した場合は早期に塗り替えることをおすすめします。
当社では、外壁の塗り替えに関するお悩みや質問等を受け付けております。
塗り替えるかどうか検討されている場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
